1月30日に市の耐震診断員より耐震診断の結果報告がありました。結果報告書によるとお客様の家の判定値は0.03になりました。報告書では、大きな地震に対して判定値が1.5以上なら「倒壊しない」に対し、0.7未満なら「倒壊する可能性が高い」と書かれてます。この家は0.03なのでさらにひと桁低い値になってしまいました。
もっとも実際の耐震診断では壁の中に筋交(すじかい=耐震のための部材)があると想像できても確かめることができないのです。壁はあっても筋交が無いと判断されるので、もう少しは判定値が上がると思いますが、耐震補強が必要なことには変わりがありません。
耐震補強工事とはこの0.03という判定値を1.0以上にするのを目標とする工事です。もっとも簡単な補強工事は壁に構造用合板を貼って横方向(地震力)に抵抗できる壁を増やします。
報告書によると「1階の東西方向に37枚の補強された壁を設けなさい」、となってます。ここで問題が生じます。この家の東西方向の壁は18枚しかありません。37枚マイナス18枚は19枚、つまり新たに19枚の壁が必要になります。新たに今の倍の壁を作ったら間取りが変わるか窓が小さな暗い家になってしまいます。さあどうしましょう?となるわけです。
さて。無事に間取りを変更するなど壁を増やすことができたとして、次は「いったい1.0という判定値はどの程度の強さがあるのか?」という疑問がでてきませんか?
耐震補強工事をすれば「大地震が来ても家は壊れない」というのが一般の人の認識だと思います。ところが実際は違うのです。「大地震が来たら家は壊れるけど中の人は生存できる程度の強さになる」というのが正解です。上の資料は耐震診断書と一緒にもらった減震協議会のチラシの一部です。ここに評点(判定値のこと)と震度との関係が示されてます。阪神大震災、東日本大震災、熊本地震ともに最大震度は7でした。耐震補強をして1.0という評点にできたとしても、震度7の地震で家は壊れてしまいます。
今回の計画は、耐震補強とともに内外装を刷新し、設備も新しくする、リノベーションです。当然、新築並みに大きなお金を掛けることになります。
とすれば新築並みの耐震強度が欲しいと思いませんか?
新築並みの強度とは耐震等級3ということです。来週にはお客様に耐震等級3相当のリノベーション提案を行う予定です。
話は変わりますが、耐震補強工事に対して一宮市から補助金が出ます。その額は、最大115万円です。ちなみに耐震補強を諦めて解体する場合は、解体工事に対して20万円の補助金が出ます。リノベか?建て替えか?お客様には、来週に両方の案を提案した後に判断してもらうことになります。